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INTERVIEW

幸福な老人と魚が泳ぐ、地平線の先

カネコユウキ アライショウタ

INTERVIEW

カネコユウキ アライショウタ「幸福な老人と魚が泳ぐ、地平線の先」

2年ぶりとなる新曲「地平線を泳ぐように君が投げた虹が架かる」に込めた思いと、今の心境を語る。

2年ぶりとなる新曲「地平線を泳ぐように君が投げた虹が架かる」がリリースされます。どんな楽曲になりましたか。
アライ|爽やかな広がりのあるサウンドで叩いていて気持ちの良い楽曲ですね。雰囲気や展開も個人的にはシングル向きだと思います。「幸福な老人と魚」を完成させた時はやり尽くした感じがあったんですが、この楽曲が完成した時「まだこれからがある」と思わせてくれた楽曲ですね。
カネコ|毎度の事ですがアルバムを境に変化という前進を行なって来ました。今回のシングルに至っては「幸福な老人と魚」を終えて進んで行く事が課題であり、今後の方向性を決めていく上で重要な楽曲でした。そういった条件の中で採用されたのがこのシングルです。個人的な感想としては「乾いた暗さ」を上手く表現出来たと思います。自己評価では過去最高の出来です。
「幸福な老人と魚」の次、と言うのはかなり葛藤や苦悩もあったのではないでしょうか。
アライ|そうですね。やはり出来た時の充実感がかなりありましたからね。より良いものを作っていきたいという気持ちがあるので、ツアーが終わった後の曲作りはやはり苦悩もありましたね。サウンドや展開なども今迄以上にこだわりを持って作るようになりました。
カネコ|音作り、コード進行、雰囲気、音量バランス全てにおいて新しいモノにして自分達らしさを残す。しかも前作を上回る出来栄えで。このプレッシャーは重いと思っていました。しかし個人的には久々の曲作りで今までより楽しめたと思います。コード進行をベース中心で作ったので好き勝手させていただいたのが大きいと思います。
ツアー中(TOUR15 幸福な老人と魚)、バンドの今後や、新曲を作るならこうしようとか考えていたりしていたんですか?
アライ|ツアー中は考えていませんでした(笑)。その時は「幸福な老人と魚」をどう表現しようとか、どうやって楽しもうとか「幸福な老人と魚」のことしか考えてなかったですね。コーラスもありましたし。
カネコ|これまでのバンド活動では次回作や次の活動について採用されるかわからないけど個人的な意見は持っていました。でも前作、前ツアー中に限っては全力を出し切った事もあり区切りが良く感じてたのであまり次の事を考えてなくて、アルバム作るのかな、シングルかなと本当に漠然としておりました。今年の夏にメンバーと呑みながら話した時に「解散してもいい」と考えてた人もいた事にはさすがにびっくりしましたけど。
そういう意味では、過去の活動サイクルに比べると今回かなり区切りが鮮明だったと。全力で「幸福な老人と魚」を消化して、ほぼ真っ白な状態で新曲「地平線を泳ぐように君が投げた虹が架かる」が出来上がった。
アライ|そうした中で出来た今回の新曲はやはり出来た時の感激がありましたね。完成して聴いた時、新しい道が拓けた感じがしました。
カネコ|そうですね、活動すら停滞しそうな程完全燃焼をした後に出来た曲です。この一曲はアルバム1枚並みの重さと意義があると思います。「また道が拓けた」本当にそんな感じがします。
今までと、新曲「地平線を泳ぐように君が投げた虹が架かる」を作り上げた後では、自身の何かが変わったと思いますか?
カネコ|実感するにはまだ早いと思いますが確かに一歩進んだと思います。
では最後に、「地平線を泳ぐように君が投げた虹が架かる」の聞き所をお願いします。
アライ|全体的な雰囲気はもちろん、広がるサウンド、そして畳み掛けるような展開ですね。終わりに向かう展開が堪らなく良いです。新しい境地を拓いたALCOHOL AND PUBLIC HEALTHを是非とも聴いていただきたいと思います。
カネコ|乾いた暗さを表現したコード進行と音。今後の一歩として最高の作品を聴いて下さい。